香港人は香港議会選挙で拒否権の確保に成功し、一定の勝利を収めた。香港は自由を保持するべきだし、自由と民主主義を奉じる国際社会は香港を応援する必要があるかもしれない。

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2016年9月に香港特別行政区立法会(議会)選挙が行われ、民主派及び本土派(香港の自治権を要求)の合計で総議席数の3分の1を確保することに成功しました。これにより、香港人は中国本土寄りの重要法案に対する拒否権を確保し、ひとまず香港人の当面の自由は保たれたと見て良いでしょう。私は、香港は自由を守り続けるべきであり、自由と民主主義を奉じる国際社会は香港を応援する必要があると考えます。

一国二制度によって今は香港において自由が守られているが、中国共産党の脅威は着実に迫ってきている。国際社会は香港を応援し、自由・自治と民主主義を盤石のものとするべきである。

  • 1997年に香港がイギリスから中国に返還されたとき、中国当局は「香港返還から50年間は政治体制を変更しない(社会主義を持ち込まない)」ことを約束した。これによっていわゆる「一国二制度」が成立し、香港は少なくとも2047年までの間、高度な自治権が認められた。しかし現在、習近平率いる中国共産党は香港の選挙等に介入し、香港返還から20年と経たないうちに公約をぶち破りにかかった。
  • 香港の議会選挙は相変わらず親中国派が有利なシステムのままとなっている。いくら自治権があっても、中国共産党の息がかかった議員が議会にいては香港政府が中国共産党に乗っ取られ、自治権は形だけになってしまう。そのような中でも香港人は自由を守るために戦い(弾圧されながらも大規模デモを敢行)、3分の1の議席をもぎ取った。こうして重要法案に対する拒否権を保ち、香港人の自由は首の皮一枚で保たれた。
  • とはいえ、一国二制度は中国共産党が約束を守っても2047年には終わってしまう可能性が高い。そうなってしまえば、香港人は一度は得られた自由を中国共産党の手によって奪われてしまう可能性が出てくる。自由と民主主義を奉じる国際社会は香港を応援し、何とかして自由を保ち、民主主義と自治を完全なものにすることを目指すべきだろう。

一国二制度による50年間の安寧もいよいよ危うくなってきている。だから香港人は弾圧されながらも雨傘革命を行い、自由を死守しようとしているのだ。

今は中国の一部として扱われることが多い香港ですが、1997年に香港返還がなされるまで、香港はイギリス領でした。最後の香港総督であるクリストファー・パッテン氏は香港の民主化を推し進め、民主化の流れを作りました。そして、香港返還に際してイギリスと中国は「香港返還から50年間は政治体制を変更しない(社会主義を持ち込まない)」ことで合意しました。これにより、社会主義の中国内に資本主義と自由を奉じ高度な自治権を持つ香港が成立したのです。

「一国二制度」という大いなる壁により、香港は少なくとも2047年までの間、中国本土から吹き荒れる社会主義と拘束の嵐から守られ、高度な自治権を持ち、自由を享受できるはずでした。しかし現在、習近平率いる中国共産党は香港の行政長官選挙や議会選挙に介入し、香港の自治と自由を脅かそうとしています。

香港行政長官選挙については1人1票の実現と引き換えに民主派(香港の自治権を要求)を排除し、親中国派だけが立候補できるような制度を導入しようとしたり、それ以前に民主派が当選しにくいような制度を敷いていたりします。議会選挙についても新中国派有利とされる枠が残っていたりします。中国共産党は「自治を認める」と言いながらも、実際には香港の政治に思いっきり介入し、一国二制度をぶち壊しにかかっています。

ちなみに、香港での「進撃の巨人」人気は、「壁を破壊して侵攻してくる巨人 VS 生存圏を守るために戦う人類」の構図がそっくりそのまま「一国二制度を破壊して自由を奪おうとする中国共産党 VS 自治権・自由を守るために戦う香港人」となり、香港人が「進撃の巨人」の主人公たちと自分たちを重ね合わせることができることと無関係ではないでしょう。

香港を守る三重城壁「文明道徳」「一国両制(一国二制度)」「人権・法治」のうち、既に「文明道徳」の壁は陥落し、「一国両制」の壁についても少しずつ崩壊に向かっています。「一国両制」の壁が壊れることはすなわち自治権喪失ですから、最終防衛線である「人権・法治」の壁も程なくして破壊されるであろうことは容易に想像がつきます。壁を破壊して進撃してくる巨人は言わずもがな、中国共産党です。

もちろん香港人とてただで自由を手放すほど愚かではありません。彼らは自由を死守すべく、「雨傘革命」と呼ばれる大規模デモを敢行。弾圧されながらも自由を守るという強い意志を示しました。また、2016年の議会選挙でも民主派と本土派(民主派からさらに進み、香港独立を要求)合わせて総議席数の3分の1以上を確保し、重要法案に対する拒否権を確保しました。彼らは自由を守るために中国共産党との壮絶な死闘を繰り広げているのです。

とはいえ、どうあがいても2047年には一国二制度がタイムアップを迎えます。香港人がこれからも自由を守り続けるためには、自由と民主主義を奉じる国際社会による香港の支援が必要不可欠であり、人権が守られない地域が広がらないようにするためにも、香港を支援するべきであると考えます。

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