租税や社会保険料等の負担は、所得が増加するとともに増していくものでなければならない。単調増加でなければ逆転ゾーンが発生し、不公平になってしまう。

主婦などが「130万円の壁」「106万円の壁」で大騒ぎしているのは、この壁を超えたとき、一時的に壁を超える前よりも手取りが減ってしまう「逆転現象」発生ゾーンが存在するからです。租税や社会保険料などの負担は、所得が増えるに従って負担が増えるスタイルであるべきです。逆転ゾーンは無くさなければなりません。

租税や社会保障などの負担が単調増加になっていないから、手取りを確保するために労働時間を抑えざるを得ない人が発生してしまう。逆転ゾーンが発生しないようにシステムを改めるだけでも、いくつかの問題は解決できるのでは?

  • 現在のシステムでは、「130万円の壁」「106万円の壁」を超えてしまうと手取り収入が壁を超える前よりも少なくなってしまうゾーンがある。たくさん稼いだら逆に手取りが少なくなってしまうというのは無茶苦茶だ。将来の年金よりも目先の現金を選ばざるをえない人は、労働時間を抑えて収入を抑えることになる。
  • 税金や社会保険料の計算式を改め、税引前収入の増加に従って手取りと負担が増え、逆転現象が発生しないようにすれば、目先の現金のために労働時間を調整する必要はなくなる。これまでは労働時間を抑えていた人も、可能な範囲で労働時間を増やせるようになり、手取り収入を増やせる。また、労働時間を調整する人が減れば、国としても税収を増やせるはずだ。不公平の是正で税収が増えるなら、国にとっても悪い話ではないだろう。

働いて税引前収入が増えたら、それに従って手取り収入も増えなければならない。逆転現象があるから、「130万円の壁」「106万円の壁」を意識させられてしまう。

俗に言う「130万円の壁」「106万円の壁」が問題視されるのは、このラインを超えた時、手取り収入が下がってしまう場合があるからです。パートタイムで働いている人でも年収が130万円(週20時間以上労働・勤続1年以上(見込み)・勤め先が従業員数501人以上 の3条件をすべて満たす場合は年収106万円)を超えると、自分で社会保険(健康保険・厚生年金)に加入し、保険料を支払う必要が出てきます。その結果、壁を超えたら壁を超える前よりも手取りが減る場合があるのです。

せっかく頑張って年収を増やしたのに、逆に手取りが減ってしまうというのはやるせない話です。確かに将来の年金などでメリットは有りますが、それでも手取りが減ってしまう逆転現象が発生するのは、覆せない事実です。「どうせ手取りが減るなら壁を超えるのはやめよう」と考える人が出てもちっともおかしくはありませんし、「手取りが減ると家計がヤバイ。でも労働時間は増やせないから壁は超えないように労働時間をセーブしよう」という人もいるはずです。

長らく放置されてきた「130万円の壁」、新たに加えられた「106万円の壁」は、税引前収入が増えたら逆に手取りが減ってしまう「逆転現象」が発生するが故に、事あるごとに騒がれ、また問題視されてきました。しかし、逆転現象さえ無ければ(税引前収入が増えたらそれに従って手取りも例外なく増えるようになっていれば)、「社会保険料が高い」と思われることはあっても、パートタイマーの3分の1が就業調整するような事態にはならなかったのかもしれません。(年収に係る「103万円の壁」や「130万円の壁」を意識していないパートタイマーの方が多い – シニアガイドも参照)

計算式を改め、逆転現象が発生しないようにするだけでもパートタイマーの一部は今までよりもたくさん働くようになるかもしれない。不公平な逆転現象は是正するべきだ。

税金と社会保険料の計算式を変更すれば、逆転現象の解消は十分可能なはずです。逆転現象を解消し、税引前収入が増えればそれに従って手取り収入も増えていく本来あるべき形にすればいいだけの話です。実際所得税だけを見れば、逆転現象などありません。税引前収入が順調に増えれば、それに従って手取りも順調に増えていきます(なので103万円の壁はそんなに問題視されない)。所得税では逆転現象が発生しない形になっているのですから、社会保険料でもそういう形にできるはずです。

この不公平を是正すれば、「130万円の壁」「106万円の壁」による減収を避けるために就労調整をする必要がなくなります。壁を気にして労働時間をセーブしていた人はもっとたくさん働くことが可能になりますから、その分たくさん稼いで生活に余裕を生み出すことが出来るでしょう。国にとっても、彼らの収入が増えればその分たくさん税金をとれますから、悪い話ではないはずです。ともあれ、「130万円の壁」「106万円の壁」は一刻も早く是正されるべきです。

参考リンク

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