軽減税率の基準は発表されたが…(特に中小零細の)小売店とかは大丈夫な心配にならなくもない…

消費税の10%へ引き上げに伴って導入される「軽減税率」についてですが、やっぱりどうも面倒くさいシロモノになりそうな予感です。。。(国税庁発表資料PDF)

軽減品目は「飲食料品(ただし酒と外食は除く)」と「新聞(週2回以上発行されるもので定期購読契約に基づくもの)」だというが…

  • 飲食料品の場合は家で食べれば軽減されるが外で食べると軽減されないという。コンビニのイートインコーナーもアウトらしい。ミネラルウォーターは軽減されて水道水は標準税率がかかるという謎仕様も。水道水だって飲めるんだから軽減したっていいじゃないかと思う。
  • 新聞は新聞で「定期購読契約に基づいた」新聞(週2回以上発行)でなければアウト。電子版の新聞もアウトなのだそう。残念である。レシートや請求書なんかも二つの税率に対応できる使用のものにしなければならない。面倒である。小売店とかは大丈夫なのだろうか…

軽減税率の線引きの難しさも半端ないが小売店側の対応の大変さも半端ない

国税庁によると、

  • 平成29(2017年)年4月1日に消費税を10%に引き上げ、それと同時に軽減税率を導入する
  • 「飲食料品(ただし酒と外食は除く)」と「新聞(週2回以上発行されるもので定期購読契約に基づくもの)」については軽減税率(8%)を適用する
  • 売上・仕入れは税率ごとに分けて請求書やレシートを発行したり記帳したりすること
…とのことです。「これはセーフ」「これはアウト」の判定基準や「請求書やレシートはどういうふうに書けばいいの?」と言った疑問についてのQ&Aもあります(資料PDF)。読み物としてはなかなか興味深いのですが、これが実際に適用されて税金が上がると思うとなんとも言えない気持ちになります。

軽減税率の適用範囲の線引きには、政府サイドも苦労したのではないかと思います(主に税収確保の観点で)。軽減税率にはデメリット(小売店等の負担が増す、適用基準によっては色々と面倒なことになる、など)も存在するため、「そもそも軽減税率は要らないのでは?」という意見もあるかもしれません。そんな中で線を引けというのですから、(主に税収確保の観点で)政府サイドも苦労していないはずがありません。しかし、一番苦労するのは消費者と小売店などでしょう。

消費者は金を出すわけですから、増税は懐に痛いです。小売店の場合は単一税率なら現行システムの税率設定を変えるだけで済んだところが、軽減税率の導入によって二つの税率に対応したシステムを導入することになりますから、こちらも頭がいたいことでしょう。一応中小事業者向けに軽減税率対応のための支援があるらしいですが(資料PDFを参照)、大変なのは変わりないと思われます。

ともあれ、何事もなければ2017年4月には増税と複数税率の時代がやってきます。現在の財政状況では増税はまあやむを得ない部分はあると思いますが、それにしても無駄を減らす努力をしたり、将来世代のことを考えての財政負担軽減策を講じたりはできなかったのかと思ってしまいます。そして、複数税率で手間が増した小売店などが潰れないかが心配になってしまう私がいます。。。

このブログを応援する・寄付する

当ブログでは暗号通貨による寄付を募っております。

モナゲボタン モナゲボタン

Bitcoin:

Monacoin:

Litecoin: