労働生産性を高めるためには、「時間いっぱい仕事をしないと怒られる」という呪縛を解かなければならない。定時(または仕事を定時より前に終わらせて)帰宅することこそ正義だ。

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同じ仕事をするならば、ダラダラ長時間やるよりも様々な工夫を行ってスピーディーに片付けた方が効率が良いことは誰だって分かります。時間あたりの労働生産性が高まれば、仕事が早く終わるのです。しかし、日本の学校教育が子どもたち、ひいては大人たちを労働生産性を低下させる方に誘導しているのかもしれません。

もくじ

  • 労働生産性の向上にブレーキをかける洗脳は、小学校の掃除の時間から始まる
  • 「きちんと素早く終わらせる」ことが悪とされ、「ダラダラ長時間やる」ことが正しいとされる学校が、労働生産性が低い大人を作る
  • 「時間いっぱい仕事をしないと怒られる」という呪縛を解き、やり方の多様化を受け入れる環境を構築しなければ、労働生産性向上は絵に描いた餅だ

労働生産性の向上にブレーキをかける洗脳は、小学校の掃除の時間から始まる

同じ仕事でも、ダラダラやれば時間がかかり、テキパキやれば短時間で完了することは幼稚園児でも知っているでしょう。様々な工夫を行えば、さらに短時間でできるようになるかもしれません。しかし、そうして労働生産性を向上させることに待ったをかけているのが、現在の学校です。例えば小学校の掃除の時間に、とにかく時間いっぱい掃除をすることを要求された人は多いのではないかと思います。

中学校で部活動強制加入システムが敷かれていることでおなじみの愛媛県八幡浜市にある千丈小学校でも、掃除は「時間いっぱい」やることが要求されています(八幡浜市立千丈小学校 ≫ 5月27日(金)掃除時間を参照)。この目標は、仕事をきちんとやらずにサボる不届き者を出さないために設定されたものかもしれません。

「きちんと素早く終わらせる」ことが悪とされ、「ダラダラ長時間やる」ことが正しいとされる学校が、労働生産性が低い大人を作る

しかし、「時間いっぱい」やることを求めることにより、クオリティを保ちながら掃除をスピーディーに(定刻よりも早く)終わらせる工夫をすることが実質禁止されてしまうのです。頑張って工夫をしても、時間が余ってやることがなくなり、先生に発見されて「お前ら仕事をサボってるじゃないか」と怒られるのが関の山です。これでは労働生産性など上がるはずがありません。そして、こんなことを小学校だけで6年間も続けるのです。小学6年生でも12歳ですから、6年は彼らがこれまで生きてきた時間の半分に相当します。洗脳するには十分すぎる時間です。

掃除以外にも、みんなに合わせることばかり要求される各種行事(運動会など)で滅私奉公の精神を刷り込まれ、授業でもやっぱりみんなと歩調を合わせることを要求され、問題を迅速に処理できるスペックがあってもそれを発揮できない環境に追い込まれます。仕事を早く(定刻より前に)終わらせることが悪とされ、だらだら定刻まで(あるいは残業して)低効率で行うことが正しいとされる教育を受けた小学生は中学高校でも労働生産性<集団行動な価値観で育つことになります。こうして労働生産性が低い大人が育てられるのです。

「時間いっぱい仕事をしないと怒られる」という呪縛を解き、やり方の多様化を受け入れる環境を構築しなければ、労働生産性向上は絵に描いた餅だ

労働生産性を向上させて残業を削減し、みんなが定時に帰れる世の中を作るためには、小学校時代から刷り込まれた「仕事が遅い人に合わせて自分もペースを落とす」思考を追放し、「時間いっぱい仕事をしないと怒られる」という呪縛を解かねばなりません。まずは労働生産性向上を妨げるものを全て放逐する必要があります。

そして、国家のトップから末端の労働者に至るまで「法的に問題がない限りどのようなやり方でもきちんと仕事ができていればOK」という思想に切り替え、仕事のやり方が多様化することを受け入れられる環境を構築すべきです。数学の問題のように、たどり着くべき答え(成果)は一つでも、答えにたどり着く道筋(仕事のやり方)は一つではないはずです。

仕事場所一つとっても、オフィスで仕事をする人もいれば、自宅で仕事をしたい人もいます。長時間滞在できる喫茶店等で仕事をしたい人もいるでしょう。本人の置かれた状況や性格、仕事の特性等により、最も効率よく仕事を片付けることができる場所ややり方は違ってくるはずです。始業時間だって、朝5時から仕事をしたいスーパー朝型人間もいれば、午後1時から取り掛かりたい午後から本気を出すタイプの人もいるはずです。

そしてその日の仕事が終わったら、たとえ定時になる前でも帰れるようにするべきです(早退扱いによる減給がなされずに)。鉄道等は定時前発車が禁止されていますが、仕事が終わった人間の定時前帰宅を妨げているのは職場の「みんなで歩調を合わせて仕事をしよう」という空気ではないでしょうか。「定時までは明日の仕事を片付けたい」という人はそのまま定時まで仕事を続行して構いませんが、その日の仕事が終わった人の定時前帰宅は認められるべきであると考えます。

このような仕事のやり方の多様性を認め、本人にとって最も楽にできるやり方で仕事ができるようにならなければ、労働生産性は上がらず、過労死問題も解決されないのではないでしょうか。

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