Monacoinに導入されようとしている「SegWit」とは何か?

先日Monacoinのクライアントがアップデートされ、「OP_CSV」と「SegWit」の導入がアナウンスされました。今回はクライアントのアップデートを行わなくてもコインのやり取りは行えるようですが、アップデートすることが「強く推奨」されています。本ページでは「SegWit」についての説明と、「SegWit」がMonacoinに導入されることによるメリットについて解説します。

もくじ

  • 「SegWit」とは何か?
  • Monacoinに「SegWit」が導入されるメリット

「SegWit」とは何か?

「SegWit」は「Segregated Witness」の略称であり、今後暗号通貨の取引量が多くなっても取引データを現在のブロックチェーン(取引データが記録された「ブロック」の集まり(つながり))に記録できるようにするための策の一つです。

暗号通貨の親玉といえるBitcoinは年々取引量が増え、今後も取引量が増えることが予想されています。その時に問題になるのが、「どうやってブロックの中に取引データを記録するか?」です。ある一定の時間帯に行われた取引の記録が1個のブロックに詰め込まれることになりますが、ブロック1個のサイズは上限が定められています。そのため、取引量が増えることによって取引データの量がブロックのサイズ上限に引っかかってしまい、取引データがきちんと記録できなくなってしまうことが懸念され、何とかして1つのブロックにたくさんの取引記録を書き込めるようにすることが必要とされています(この問題のことを「スケーリング問題」などと呼ぶことがあります)。

この問題の対処法は

  • ブロックサイズ上限を変更(拡大)する
  • ブロックに詰めるデータ量を減らす
ことですが、ブロックに詰めるデータ量を減らすための策が今回取り上げている「SegWit」です。

「SegWit」の導入によってブロックに詰めるデータ量が削減される理由については、Segwitって何だろう? – CoinPortalにて分かりやすく解説されています。技術的な面をスルーしたい人は、「SegWit」の導入によって

  • ブロックに詰めるデータ量は削減される
  • SegWitに対応していないノード(クライアント)でも「誰が誰にコインを送ったのか、誰がどのくらいコインを持っているのか」は分かる(送金・受取だけは出来る)
  • 取引記録の検証(=マイニング)を行ってコインを稼ぎたい場合はソフトウェアをSegWit対応バージョンにアップデートしなければならない
  • 但しSegWit対応バージョンがノード(クライアント)の多数派を占めるようになるまでは、SegWitは有効化されない
ことを把握しておけばOKです。

Monacoinに「SegWit」が導入されるメリット

Monacoinの場合は、2017年2月現在、「SegWit」対応バージョンのソフトウェアが公開され、利用者がアップデートするのを待っている状態です。一定間隔(10080ブロックごと)で判定が行われ、取引記録の検証作業(マイニング)を行うクライアントの75%が「SegWit」対応バージョンになれば(75%のブロックが「SegWit」対応バージョンのクライアントから生成されれば)、Monacoinでも「SegWit」が有効化されます。

「SegWit」が有効化されれば、ブロックに記録する1取引あたりのデータ量が削減されるので、1ブロックに記録できる取引の量が増え、今後の利用者増加に備えることができます。また、Monacoinの取引手数料はブロックのデータ量が大きくなればなるほど増えるシステムなので、「SegWit」有効化でブロックサイズが小さくなれば、手数料も少なくなることが期待されます。

ちなみに、Bitcoinでもスケーリング問題をいかにして切り抜けるかについては結論が出ておらず、SegWit対応バージョンのソフトウェアは公開されたものの、マイニングを行うクライアントのSegWit対応率はそれほど高くありません(2017年2月地点で25%近辺)。Bitcoinなどの暗号通貨に絶対的な「管理者」は存在せず、システム変更に際してはユーザーの多数決での同意が必要となりますが、往々にしてこれが一筋縄ではいかないのです。とは言えいずれは解決する必要がある問題なので、この問題がどのようになるか、私も見守っていきたいと思います。

参考リンク

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