「原則」は「破っても良いルール」と解釈されることが多々ある。どうしたものか。

日本には「破られる原則」がそれなりにあるのではないかと思うことがあります。例外を常時発動するのは流石にいかがなものかと思います。

例外はあくまでも「どうしようもない緊急事態に対処するための一時的なもの」だ。平時においては原則は守られなければならない。24時間365日いつでも有事というわけではないはずだから。

  • 一般的に適用される基本的なルールが「原則」。原則があれば例外もある。だが、例外はあくまでも「どうしようもない緊急事態に対処するための一時的なもの」。平時は曲がりなりにも法律を守るが、大災害などでどうしようもない時だけ超法規的措置がとられることもある。超法規的措置は紛れもない「例外」だ。
  • だがしかし、日本には「常時発動している例外(常時破られる原則)」がある。例えば、労働基準法第32条は週40時間を超えての労働を禁止している。だが、実際にはサブロク協定を締結して(あるいは締結しないまま)社員に残業をさせている会社がある。残業はまさに「例外」。曲がりなりにも法律に則って認められている例外だから超法規的措置とは言わないが、労働者を守る最後の砦と言える労働基準法の規定を無力化してしまっている点においては超法規的措置に限りなく近い。
  • 他にも赤字国債や道路の制限速度など、「常時発動している例外(常時破られる原則)」はまだまだある。守れない原則を定めてもしょうがない。例外の発動は抑制すべきだが、原則の方も誰もが無理なく守れるラインで設定される必要がある。

原則は「一般的に適用される基本的なルール」であるはずだが、原則が破られていることも多々ある。それも恒常的に。

原則は「一般的に適用される基本的なルール」であり、基本的には常に守られなければならないものです。しかしそうは言っても、同しようもない緊急事態が発生することもあります。そのような時のために「例外」が設けられたり、あるいはその場で「例外」が作られる場合もあります。例えば「超法規的措置」は、大災害が発生した時などのどうしようもない緊急事態(いわゆる「有事」)に対処するために、法律を無視する(破る)ものです。当然ながら(平時においては)法律はキチンと守らなければなりません。原則がなければ例外も何もないですから。

しかし、日本には「常時発動している例外(常時破られる原則)」があります。例えば、労働者の残業はまさに「常時発動している例外(常時破られる原則)」です。本来、労働時間の上限は労働基準法第32条で「週40時間まで」と定められています。週40時間を超えて労働者を働かせるのは、本来であれば労働基準法違反になってしまうのです。

そしてここで労働者に牙をむくのが「例外」たる「サブロク協定」です。サブロク協定を締結することにより、合法的に労働者を時間外労働させることができるようになります。労働者を守る最後の砦である労働基準法の規定を無力化してしまうわけですから、「例外」の効果は非常に恐ろしい物があります。

確かに、突発的に仕事量が増えた場合などに労働者を残業させることで一時しのぎをしようとする会社の理屈もわからなくはないです。しかし、一時しのぎは一時しのぎであり、例外を発動する期間は最小限に抑えなければなりません。そして、そのことを理解しているのかはともかく、労働者に恒常的に残業をさせる会社は問題です。サブロク協定も締結せずに労働者に残業をさせる会社や、正規の残業代を1分単位で出さない(サービス残業をさせる)会社が問題(と言うより法律違反)なのは言うまでもないことです。

他にも、赤字国債が財政法第4条で禁止されているところを「特例公債法」なる法律で合法化して、禁止されているはずの赤字国債を毎年のように発行していることは、ご存じの方も多いのではないでしょうか。これ以外にも、みなさんの周りにある「常時発動している例外(常時破られる原則)」が思い浮かばないでしょうか。

守れない規則を作ってもしょうがない。原則は誰もが守れるようなルールであるべきだし、守るべき対象をきちんと守れるルールである必要がある。

原則は「一般的に適用される基本的なルール」ですが、守れない原則を作ってもしょうがないです。守るべき対象をきちんと守りつつ、誰もが守れるようなルールでなくてはなりません。以下のツイートにもあるように、道路の制限速度も「破られる原則」ですが、規則は守るべきものであると同時に、必要に応じて変えていく必要がある物でもあります。

例外を乱発したり、ルール違反が常態化してしまうような事になれば、原則は形骸化してしまいます。原則をきちんと機能させるためには、例外の発動を抑制し、ルール違反をきちんと取り締まることができる環境を作る必要があると考えます。そしてそのためには、原則を現実に即したものに改正し、誰もが無理なく守れるラインにする必要があるのかもしれません。守るべき対象をきちんと守れるルールでもなければならないのが難しいところですが。

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