ブラック部活問題を解消するためには、「生徒の学校滞在時間に上限を設ける」のも一手か

中学部活動、週4日上限に 静岡市教委が指針案:日本経済新聞にもあるように、先日、静岡市が部活動の活動時間・日数の「上限規制」を行うガイドライン案を発表しました。私としては、ブラック部活問題を解消するための一手として「生徒の学校滞在時間に上限を設ける」のもありではないかと考えます。

もくじ

  • 生徒の学校滞在時間に規制がないことは、生徒と教員の両方を不幸にする
  • 生徒の学校滞在時間に上限を設けることは、生徒をブラック部活から守り、教員をブラック学校から守る

生徒の学校滞在時間に規制がないことは、生徒と教員の両方を不幸にする

小中高校において、児童生徒は始業時間までに学校に登校し、その日の授業が終わったところで部活無所属組・部活休み組が帰宅し、部活が終わってから部活組が帰宅します。さて、児童生徒は1日あたり何時間学校に滞在しているのでしょうか。その答えは人により、また学校により変わってきますが、ここでは例として千葉県立長生高等学校 全日制日課(2017年度)を見ることにします。…日課表によると朝8時30分にショートホームルームが開始され、16時ジャストに清掃終了です。よって、生徒の最短滞在時間は7時間30分ということになります(この数値は学校によります)。労働基準法では労働時間の上限を「1日8時間・週40時間」としているので、生徒の立場では問題なさそうに見えます。しかしそうは問屋が卸しません。

まず、大抵の学校では部活動が行われており、それなりの数の生徒が部活動に加入しています。部活動の活動時間はそれこそ千差万別ですが、所属している部活動が無休長時間練習の「ブラック部活動」であれば、あっという間に学校滞在時間が1日あたり2~3時間は伸びるでしょう。また、学校で行われる(授業外の)補習など、部活動以外の学校滞在時間延長に繋がる要素もあります。…学校に長時間滞在することに生徒を慣らすことで、ブラック企業への適応力でも付けさせているのでしょうか。

また、教員からしてみれば、生徒が学校に滞在している限りは学校の門を封鎖して帰宅することはできませんから、生徒の学校滞在時間が伸びれば教員のそれも生徒のそれに引きずられて伸びることになります。生徒を際限なく学校に拘束することは、生徒と教員の両方を不幸にしてしまう恐ろしいことなのです。

生徒の学校滞在時間に上限を設けることは、生徒をブラック部活から守り、教員をブラック学校から守る

労働基準法で労働時間が「1日8時間・週40時間」と規制されているように、生徒の学校滞在時間についても何かしらの形で規制をかけてしまえば、生徒が際限なく学校に拘束されることは無くなります。言うまでもなく学校の本業は授業ですから、授業時間の削減は難しく、仮に削るにしても限度があります。よって、自動的に部活動に割ける時間が制限され、長時間練習型のブラック部活動は強制的に緩和されます(学校外に練習拠点を確保するなどの抜け穴は別途封じる必要があります)。

また、教員の側から見ても、生徒の学校滞在時間が制限されれば部活動の活動時間が強制的に縮小されますから、部活動によって発生している負荷が軽減され、ブラック労働も緩和されます。部活動以外にも教員の仕事を増やしている要素は多々ありますが、部活動が発生源となる仕事が減るだけでもそれなりに違うのではないでしょうか。

生徒の学校滞在時間を制限することで、生徒はブラック部活から守られ、教員もブラック学校から守られます。また、長時間のブラック労働への適性を強制的に持たされた人間の生産を停止することでブラック企業の生命維持装置の一部を停止し、日本からブラック企業を放逐する援護射撃ともなります。部活動の活動時間に「上限規制」を行うと同時に、生徒の学校滞在時間にも「上限規制」を行う必要があるのではないでしょうか。

参考リンク

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