現在の生活保護システムでは、「制約がない代わりにほとんど援助を得られない」状態と「生活保障と引き換えに多くの制約を課される」状態の二者択一である。そろそろ3つ目の選択肢が必要だ。

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日本においては、生活に困窮した時のために「生活保護」の制度があります。しかし、生活保護を受給する場合は、車の保有が認められない場合があるなど、様々な制約を課されることになります。そんなわけで、生活に困窮している人は、「制約がない代わりにほとんど援助を得られない」状態と「生活保障と引き換えに多くの制約を課される」状態の二者択一を強いられます。しかしこの二者択一は厳しすぎです。間を取った3つ目の選択肢があっても良いのではないでしょうか。

「援助も制約もなし」or「全面的援助と大きな制約あり」では援助を使えずに困窮する人が出てしまう。「一部だけ(例:家賃だけ)の援助と緩めの制約あり(または制約なし)」の選択肢があっても良いのではないか?

  • 生活保護を受けることができれば、家賃も食費も保障される。医療は現物支給。つまり全面的に最低限の生活が保障される。が、車の保有が認められない場合があるなど、様々な制約を課されるのも事実。車を使用するために生活保護を諦める人もいるらしい。「援助も制約もなし」or「全面的援助と大きな制約あり」の二者択一は厳しい。
  • 極論すれば、生活保護は支援の要不要をある一線で区切り、基準を満たさなければ何の支援もしない「ゼロか100か」モデルで運用されてきた。だがそれにより、生活保護受給者と非受給者の間にはあまりにも大きな落差が出来てしまったように思える。そろそろ生活保護を受ける人と受けない人の中間の選択肢を用意すべきだ。
  • 例えば、「一定額を上限に家賃だけ補助し、受給要件や課される制約が生活保護よりも緩い制度」を用意すれば、衣食住のうちの住だけ支援を受け、衣食に必要な金銭は自力調達する感じになる。これなら現在の生活保護よりも利用しやすくなり、また住居が保障されれば就職活動などもしやすくなるはずだ。完全に生活が困窮してしまう前に一部分だけでも援助を受け、貧困からの脱却を目指すルートを作るという意味でも、生活保護を受ける人と受けない人の中間の選択肢は必要だと考える。

制約を受け入れて生活保護を受けるか、自由の代償として貧困に耐えるか。この二者択一は大変厳しい。

生活に困窮した時、生活保護を受給するという選択肢があります。生活保護を受給できれば、家賃や食費をはじめとする最低限の生活に必要な費用は全て支給されますし、病気になっても医療は現物支給されます(窓口負担無しで診療所等に行ける)。収入が基準額を下回っている人には生活保護で最低限の生活を保障し、最終的には生活保護からの脱却を目指す…というのが本来の姿です。

しかし、生活保護を受給する場合は、最低限の生活の保障と引き換えに、様々な制約を受け入れざるを得なくなります。車の保有が認められない場合があるのは制約の最たる例です(【HP更新版】H28.4生活保護制度に関するQ&A(PDF)より)。公共交通機関が充実している都会ならともかく、地方の場合は車無しでの生活は難しい面もあります。スーパーやコンビニが遠方にある場合など、車の喪失が買い物難民への転落と直結している場合もあり、生活保護を諦めてでも車を保持しようとする人さえいると聞きます。

現在の生活保護は、支援の要不要をある一線で区切り、基準を満たさなければ何の支援もしない「ゼロか100か」モデルといえます(支援が必要な人まで水際作戦で打ち払っている場合も…)。しかしそれによって、生活保護受給者と非受給者の間にはあまりにも大きな落差が出来てしまったように思えます。また、本格的にどうしようもないレベルの貧困にならないと支援を受けられない状態では、「中途半端に困窮している人」が放置されてしまいます。少しの支援で貧困から脱却できるであろう「中途半端に困窮している人」に少しの支援ができるよう、3つ目の選択肢が必要です。

「一定額を上限に家賃だけ補助し、受給要件や課される制約が生活保護よりも緩い制度」みたいなものがあれば、完全に困窮する前に支援を受け、貧困からの脱却を目指せるのではないか?

「生活保護ほどの生活支援機能はないが、家賃など生活に必要なものの一部だけを補助する制度」を用意すれば、その制度については受給要件を生活保護よりも緩く設定することが出来ますし、課される制約についても生活保護より緩いものに出来ます。例えばこんな感じです。「一定額を上限に家賃だけ補助し、受給要件や課される制約が生活保護よりも緩い制度」。

生活保護に転落する前に使用できる支援制度を作れば、本格的に生活が困窮する前に一部分でも支援を受けることが出来るので、生活保護への転落を予防できる可能性があります。例えば家賃補助制度があれば、住居の喪失を避けることができるので、就職活動もホームレスよりはやりやすくなりますし、帰る家があることは精神的な支えにもなるはずです。

完全に生活が困窮する前に生活の一部分だけでも援助を受け、貧困からの脱却を目指すルートがあれば、完全に行き詰まって生活保護に頼る人を減らすことが出来るはずです。これまでは生活保護を受けるか受けないかの二者択一でしたが、そろそろ生活保護を使用する前に使用できる支援制度を用意し、本格的な貧困へと陥ることを予防できるようにするべきではないでしょうか。

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