やることが増えても、安易に休みを削るのは愚行である。肉体的疲労を回復するためにも、精神の安定を保つためにも、休みは必要不可欠にして不可侵のものだ。

何らかの事情でやることが増え、時間内に処理できなくなった時、「休みを削ってなんとかしよう」と考える人がいます。しかし、安易に休みを削るのはトンデモナイ愚行であると考えます。

休みを削れば一時的に処理能力を高めることは出来るかもしれない。だが、長期的に見れば現場の人を消耗させ、効率を低下させてしまう。安易に休みを削ってはいけない。

  • 休みを削れば、確かにやることを処理する時間は増える。使える時間が増えれば、一時的に処理能力を高めることは出来るかもしれない。日本では未だに根強い「休み=怠け」の価値観が、人々を休日返上に駆り立てているのかもしれない。
  • だが、「休み=怠け」の等式は成り立たない。休みは肉体的疲労を回復し、また精神の安定を保つために必要不可欠だ。きちんとした休みがあるからこそ、仕事で大変なことがあっても耐えることが出来る。休みを削ってしまうと、肉体的疲労が蓄積し、精神的にも不安定になる。どんなに高い給料を支払っても、休みの完全な代替には成り得ない。
  • 結局のところ、休みの削減は目先の利益のみを追い求め、長期的な利益や現場の人の健康を損なう愚策でしかないのだ。休みの削減で過労死する人や精神疾患の患者を増やしてしまったら、余計なコストがかかるのは誰だって理解できる。コスト削減のためにも、安易な休みの削減は避けなければならない。きちんとした休みは必要不可欠にして不可侵のものだ。

休みの削減は、一時的な処理能力のブーストには寄与するかもしれない。だが、休みを削減した代償に現場の人の健康は蝕まれ、長期的な効率は低下する。

例えば、突発的に緊急の仕事が入ってきたとしましょう。その仕事を明日の朝までに処理しろと言われたら、「徹夜してなんとかしよう」と考える人もいるかもしれませんし、「そこの手持ち無沙汰な人に支援を頼もう」と考える人もいるかもしれません。運悪く手持ち無沙汰な人が見当たらなければ、徹夜で仕事を処理するか、仕事を放棄するか、ということになります(そして大抵の場合は徹夜で仕事を処理することに…(泣))

確かに睡眠時間(休み)を削れば、仕事を処理する時間は増えるでしょう。目先の仕事を急いで片付けるときには、休みの削減が有効な場合もあります。また、日本では未だに「休み=怠け」という価値観が残っていることもあり、「仕事があるのに休みを取るのはケシカラン怠け者だ!!仕事をきちんと処理できていない人に休みを取る資格なし!休日返上で働け!!…労働基準法?知るかそんなもん!!」といった具合で、休みを取る人をあたかも犯罪者であるかのように扱い、社員に無茶苦茶な労働を強制するブラック企業もあるようです。

しかし、徹夜で睡眠時間を削った代償に、現場の人の健康は損なわれます。休日出勤をさせ、休みを削った場合も同様です。人間の体は24時間365日働いても大丈夫な作りではありません(もし24時間365日働けるような作りになっていれば、誰も睡眠を取りません)。そんなことは機械でも無理です。機械が故障する前に定期点検・メンテナンスを行うように、人間も病気になる前の定期検診や休みの取得が必要なのです。休みなく人間を働かせたら、人間は病気になり、最悪の場合は過労死します。休日の削減は、長期的には効率を落としてしまうのです。

長期的に労働生産性を極大に安定させるためには、きちんとした休みが必要不可欠だ。安易に休みを削ってはいけない。休みを削れば現場の人の健康と長期的な利益が損なわれてしまう。

きちんとした休みを取ることは、働くことで蓄積した肉体的疲労を解消し、また精神の安定を保つためには必要不可欠です。仕事をする上で大変なことがあっても、きちんとした休みによってダメージを回復できるからこそ、健康的に働き続けることが出来ます。「休み=怠け」の等式は成り立ちません。

安易に休みを削ってしまうと、仕事などで受けたダメージを回復しきれないまま次の仕事にとりかかることになってしまうので、効率も低下し、健康も損なわれます。生産性を極大に安定させるためには、きちんとした休みが必要不可欠です。高い給料を支払ったとしても、休みの完全な代替には成り得ません。安易に休みを削って労働者の健康を残ってしまうと、結局余分なコストが掛かってしまいます。余分なコストを惜しむのであれば、素直に労働者に対して潤沢な休みと定時に帰宅でき、早出も必要ない環境を与えるべきです。

小学5・6年の英語教科化、休み時間・夏休み活用 文科省案  :日本経済新聞でも取り上げられているように、2020年には小学校5・6年で「英語」が正式な教科になります。しかし、必要な時間を休み時間や夏休みの活用で確保しようという方針は問題です。先生方の負担が大きくなりすぎるのももちろんですが、小学生のうちから「休みを返上する=善行」という価値観を刷り込み、休日出勤上等な労働者を育成するのは流石にマズイのではないかと考えます。長時間労働問題を解決するためには、きちんと休むことの大切さを学校でも教え、CMや新聞広告、WEBサイトのバナー広告等で学生以外にも啓発する必要があるのではないでしょうか。

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