iOS9に搭載される広告ブロック機能で、Apple vs. Googleの戦争が始まるかもしれない
投稿日:2015年09月04日
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それでどうなるか?
- 広告ブロックでWEBサイトの収入が減少し、最終的にサイト閉鎖や有料化など、ユーザーにも影響が出る。
- 広告を封じられると、その他の手段で収益を確保する必要に迫られ、WEB全体がやばいことになる可能性も否定出来ない。
- アクセス解析までブロックしてきたら、ユーザーの把握ができず、サービスの方向性が狂いだす。
- Google検索も広告に支えられている部分がある。GoogleとAppleが戦争する可能性がある。
無料サービスは広告に支えられている。ユーザーの広告ブロックは、いずれ自らの身を滅ぼす(少なくとも今は)
WEBサービスを運営するには、サーバー代、人件費などが(当たり前ですが)かかります。そしてそれらは、基本的にWEBサービスの収益から出すことになります。そして、現時点において収益化で一般的なのは、サイトに広告を出すことです。これによって広告主から広告料をもらい、サービス継続の原資をひねり出せるのです。無料サービスを支える、WEBにおける重要なシステムです。
しかし、多くのユーザーが広告ブロック機能を利用するようになると、広告による収益が入らなくなります。その時に運営側が取る対応は、
- 広告ブロック機能に対抗するシステムの導入(ブロック機能の使用を検知したらサイトの中身を見せない、警告文を表示する、など)
- サービスの有料化(会員制にして会費を徴収する、など)
- サービスの閉鎖(赤字を垂れ流すようになったら仕方ない)
たしかに鬱陶しいタイプの広告も存在します。しかし、サービス運営コストを賄うための、必要に迫られての行動で、広告を強化した結果、鬱陶しい物になってしまった…という見方もできます。この辺は、ユーザーから運営に寄付できる仕組みを用意すれば解決の糸口が見えてくるかもしれませんし、その分野においては、暗号通貨(BitcoinやMonacoin)が大いに活躍すると思います。興味を持ったら、ぜひ使ってみてください。当サイトにも暗号通貨カテゴリーの記事が有ります。
WEB広告にアクセス解析までブロックしたら、サービスの向く方向が狂いだす。そしてApple vs. Googleの仁義無き戦いが幕を開ける(かも知れない)
ちょっと暗号通貨の方に記事が脱線しましたが、広告ブロック機能云々の話に戻ります。まあ、広告ブロックだけなら、(それだけでも十二分に致命的ですが)無料のWEBサービスは維持される可能性はあります。アクセス解析でユーザーの情報を拾えば、そこから何かできます。
しかし、広告と並んで生命線といえるアクセス解析までiOS9の機能で封じてきたら、ユーザーの情報を拾いにくくなり、対策も糞もあったもんじゃありません。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
ユーザーの情報がわからなければ、どの方向にサービスを提供すればいいのか見定めにくくなり、コンテンツがつまらなくなる可能性があります。ユーザーにとっても、コンテンツがつまらないのは問題です。また、そんなことをしたらGoogleが黙ってるわけがありません(むしろ黙ってたらGoogle Analyticsのユーザーが困る)。きっと広告ブロック機能に対向するシステムを用意してくるでしょう。そうなればAppleとの戦争になりかねません。どちらも企業としての規模は十分すぎるくらいあるので、どんな戦いになるのか…恐ろしいです。
広告ブロック機能がiOS9にデフォルト装備でないのがせめてもの救いか。今後の動向を注視!
とりあえず、広告ブロック機能はiOS9のデフォルト装備ではないようです。ユーザーが自分で有効化します。というわけで、絶望はしなくても大丈夫そうです。しかしながら、無視できる話題でもありません。日本人は異様なまでにiPhone使用率が高いので、広告ブロック機能が用意されたら、影響が出ないわけがありません。モバイル環境からのアクセスが増加していることも相まって、影響が出るのは確実です。今後の動向を注視する必要があると思います。