従業員や入社希望者に嘘をつくような会社が信用できるはずがない。求人詐欺や労働基準法違反は会社の信用を傷つける愚行だ。

相変わらずのブラック企業(労働基準法違反・雇用契約違反)や求人詐欺が問題になっています。「この程度の理不尽はあって当然」というお方もいますが、労働基準法違反・雇用契約違反も求人詐欺も企業の信用を奈落の底に落とす愚行であり、従業員や入社希望者に対する背信行為です。決して許されてはいけません。

労働基準法違反・雇用契約違反や求人詐欺は従業員や入社希望者に対する背信行為。人一人との契約すらまともに守らない会社がどうして取引先との契約を守ることができるだろうか?

  • 労働基準法違反の企業は当然処罰されなければならない。雇用契約違反をやらかした場合も従業員に対する損害賠償があってしかるべきだろう。労働基準法は「これより劣悪な条件で働かせたらダメですよ」という最低ラインを定めているに過ぎないし、雇用契約は従業員との「この条件であなたを雇用します」という約束だ。これらを破るのは従業員に対する裏切りにほかならない。
  • 求人詐欺もまた入社希望者に対する裏切りである。入社希望者は「会社が公開した労働条件」を信じて入社試験に臨む。しかし、「実際の労働条件」が「会社が公開した労働条件」と食い違っていたら、それは入社希望者を騙していることになる。顧客を騙して契約を好き勝手にする会社を信用できるだろうか?信用できるはずがない。入社希望者を騙して契約を好き勝手にする会社を信用できるだろうか?やっぱり信用できるはずがない。

契約を締結するならば、必要な情報は全て開示されなければならない。必要な情報のすべてが明かされていなければ、正しい判断などできるわけがない。

「求人詐欺」は、なぜ野放しにされているのか | 就職・転職 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準でも述べられていますが、「求人票」と「契約書」が別物であることを悪用した「求人詐欺」が横行しています。職業安定法第六十五条では、「虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を呈示して、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者 」に罰則が課せられることになっていますが、ほとんど機能していないも同然なのは現状を見れば明らかです。

第六十五条  次の各号のいずれかに該当する者は、これを六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

  1. 第十一条第三項の規定に違反した者
  2. 第三十二条の三第一項又は第二項の規定に違反した者
  3. 第三十三条の二第一項又は第三十三条の三第一項の規定による届出をしないで、無料の職業紹介事業を行つた者
  4. 第三十六条第二項又は第三項の規定に違反した者
  5. 第三十七条の規定による制限又は指示に従わなかつた者
  6. 第三十九条又は第四十条の規定に違反した者
  7. 第四十八条の三の規定による命令に違反した者
  8. 虚偽の広告をなし、又は虚偽の条件を呈示して、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者又はこれらに従事した者
  9. 労働条件が法令に違反する工場事業場等のために、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行つた者、又はこれに従事した者

職業安定法

何か物事を正しく判断するためには、その物事に関する正しい情報がきちんと明かされていなければなりません。例えばこれから住むアパートを決めるとき、不動産屋さんで「駅から徒歩10分・家賃5万円」と書かれた物件に入居を決めたら、その実態が「駅から徒歩1時間・家賃20万円」だったとします。これは明らかに背信行為です。あなたは当然不動産屋さんに文句をいうはずです。嘘で塗り固めた情報を提示したオーナーは即ブラックリスト入りでしょう。嘘の条件を提示されても、それで物事を判断できるはずがありません。また、必要な情報が欠落した状態で物事を正しく判断しろと言ってもそれは無茶ぶりというものです。労働市場でも同じようなことが起きています。実態とかけ離れた条件を記載した(または良さそうに見える部分だけ書いた)求人票で人を集め、ブラック労働に叩き落とします。いくらなんでもこれはひどい

労働基準法違反は言うまでもなく法律違反ですし、求人詐欺も労働者や入社希望者に対する裏切りです。人一人との契約すらまともに守らないような会社を果たして信用できるでしょうか。信用できるわけがありません。ワ○ミの信用はすでに奈落の底まで落ちましたが、それも労働基準法を守らずにブラック労働を強制したからです(それを端的に表す言葉が「365日24時間死ぬまで働け」)。どうしてそんな言葉を言い放った渡辺美樹氏が参議院議員の座をもぎ取れたのかが未だに理解できません。

求人詐欺もブラック企業もさっさと一掃しなければ、健全な労働市場は実現不可能だ!!

ともあれ、求人詐欺や労働基準法違反が横行しているようでは健全な労働市場は実現不可能ですし、労働者の生活や健康を守ることもできません。求人詐欺についてはこれを確実に取り締まるための法律を制定して徹底的に取り締まるべきですし、労働基準法違反についても労働基準監督署さんにもっと頑張ってもらってガンガン取り締まる必要があると考えます。

会社も労働者無しでは運営できません。そして、労働者を雇う上では会社が必ず守らなければならないルール(労働基準法)があります。これまでは労働基準法違反も求人詐欺も放置されてきましたが、これでは労働者の生活と健康を守れません。過労死という単語が出来てしまったのも、労働基準法違反や長時間労働を野放しにしてきたからです。労働者の生活や健康を守り、健全な労働市場を取り戻すためにも、求人詐欺や労働基準法違反は直ちに駆逐されるべきだと考えます。

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