ブラック部活は解消されなければならない。死者が出る前に、万難を排して。
投稿日:2017年07月15日
最終更新日:
もくじ
- 未だに現存し生徒・教員を苦しめる「ブラック部活」
- ブラック部活は将来世代へ継承してはならない負の遺産。生徒と教員が有する自由の回復を最優先に、ブラック部活解消へ動く必要がある
未だに現存し生徒・教員を苦しめる「ブラック部活」
巷では、
- 休養日を作らない、あまりにも長時間活動している
- 教員に無賃残業を強いる
- 生徒・教員が有する「部活をしない自由」を剥奪している
- 理不尽なルール・慣習に支配されている
以下のツイート群にもあるように、先述したブラック部活は未だに実例が存在し、現在進行形で生徒と教員を苦しめています。夏の部活、やり過ぎに注意!?|ベネッセ 教育情報サイトでは、「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」(全国体力テスト)の中で行った運動部活動に関する調査から「72%の中学校が、少なくとも月に1回以上は、土日の両方で部活動を実施している」としていますが、土日の両方に部活が入ってしまうと生徒も教員も週休0日になってしまい、心身ともに余裕が失われてしまいます。これでは過労死一直線です。
親戚の中3の吹奏楽部員が、「試験期間中ずっと野球応援の練習をしなきゃいけなくて部活。明日は試験受けたあと野球場に直行。勉強やばいけど眠い…」という呟きをしているのをみつけた。なんなんこれ?教員としてではなく保護者として高野連に意見しようと決心した
— レキシ (@Highschoolemerg) 2017年7月7日
また、部活動はあくまでも教育課程外の「生徒が自主的に参加する活動」です(学習指導要領総則より)。ですから生徒は当然「部活動に参加しない自由」を有します。また、教員の場合は給特法によって「超勤四項目」以外の業務のための残業が禁止されており、「超勤四項目」に部活動は含まれないことから、勤務時間外の部活動については参加義務はありません。それにもかかわらず「生徒は全員部活動に加入すること」と校則で定める学校があったり、「全員顧問制」を敷く学校があったりします。生徒・教員が有する「部活をしない自由」が侵害されているわけです。
「生徒の自主的な活動」であるはずの部活で、生徒が休みたい時に理由を言う必要はあるのでしょうか。自主的な活動ですから、部活を休むのも自主的な判断で済むはず。休む事実を伝える必要はあっても、その理由は生徒の自由でしょうし、「そんな理由で部活を休むな」と顧問に怒られる義理はありません。
— Childish Teacher (@TeacherChildish) 2017年7月10日
学校によっては、生徒が職員室で入手できる書類の中に「入部届」と「転部届」はあるのに「退部届」が存在しないという時点で、そもそも何かがおかしいと感じます。入部したら「最後まで続ける」か「転部する」かの2択しかなく、「辞める」という選択肢が基本的には与えられていないという衝撃の事実。
— Childish Teacher (@TeacherChildish) 2017年7月3日
ブラック部活は生徒・教員が有する「部活をしない自由」が侵害されているだけで十二分に非論理的・理不尽・違法なわけですが、そこに同調圧力・非科学的精神論や立場が弱いとされる人間(低学年の生徒・非正規雇用の講師・(正規採用含む)若手教員etc)に対するパワーハラスメントまで積み重なります。一言で言い表すならば、生き地獄です。
それの元はこれなのでは
— 古川 (@furukawa1917) 2017年7月11日
>ブラック企業とかブラックバイトの起源って「ブラック部活」にある気がしてならない。あの一部にはびこる「放課後延々と続ける練習」「土日関係ない試合」「謎の精神論」「絶対的な上下関係と濃密さを強いられる人間関係」「やめたくてもやめられない空気」 pic.twitter.com/2ZbGi0qCXG
ブラック部活は将来世代へ継承してはならない負の遺産。生徒と教員が有する自由の回復を最優先に、ブラック部活解消へ動く必要がある
これまでの部活動は学校を構成する重要なパーツであり、多くの人にとって部活動は「思い出の場所」となっています。しかし、現在のシステムでは部活動はもはや持続不可能・存続不可能であり、また存続させてはならない負の遺産であると言えるでしょう。ブラック部活は万難を排して解消・根絶しなければならないのです。そして、ブラック部活から生徒・教員を解放するための動きは既に始まっています。
「初任者と講師には顧問をやらせるな」と今年度の要求書に盛り込みました。考えてみると、初任者や講師が顧問をやることを前提に今の部活体制は組まれているわけです。仮に彼らが本当に部活顧問から外れると「いやそれは困る」となるでしょう。部活指導が自主的・自発的なものだなんて大嘘。by中の人
— 一宮市教組 公式 (@138shikyoso) 2017年7月10日
ネット署名も始まっています。ブラック部活という負の遺産を将来世代に押し付けないためにも、ご協力いただけると幸いです。
- キャンペーン ・ 生徒に部活に入部する・入部しないの自由を!入部の強制に断固反対! ・ Change.org
- キャンペーン ・ 部活がブラックすぎて倒れそう… 教師に部活動の顧問をする・しないの選択権を下さい! ・ Change.org
- キャンペーン ・ 教職員の時間外労働にも上限規制を設けて下さい!! ・ Change.org
上の署名活動でも、目標は「教員に『部活の顧問をしない自由』を保障する」「生徒に『部活に加入しない自由』を保障する」ことです。最低限「部活をしない自由」を保障しなければ、教員や生徒はブラック部活という地獄から逃げることも許されず、
- 生き地獄を味わう
- 自殺する
- (学校から逃げる…退職・退学)