労働基準法違反は問答無用で犯罪だから、それ相応の報いがある。日本中央競馬会の電通への対応をまずは賞賛する。
投稿日:2017年01月19日
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もくじ
- 労働基準法を破った企業は例外なく「犯罪者」だ。そんな企業はまともじゃない。
- 違法企業(ブラック企業)との取引を打ち切ることは、違法企業(ブラック企業)を駆逐することに繋がる。
労働基準法を破った企業は例外なく「犯罪者」だ。そんな企業はまともじゃないし、付き合う義理もない。
電通が労働基準法違反で書類送検されたことは周知のとおりですが、労働基準法に違反したら行政罰のみならず、刑事罰を科せられる可能性も存在します。要するに、労働基準法を破った企業(使用者)は例外なく「犯罪者」なのです。吹けば飛ぶような零細企業でも、電通やトヨタのような大企業でも、それは変わりません。労働基準法を破った企業(使用者)は例外なく「犯罪者」なのです。大事なことなので二回言いました。
ここで、労働基準法の条文を確認しましょう。
第一条 労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。
労働基準法
○2 この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。
この条文からも分かるように、労働基準法は「労働条件の最低基準」を定める法律であり、それは「人間らしい生活を営むための必要条件」です。よって、労働基準法を破った企業(使用者)は犯罪者でもあり、もっと言えば「労働者を奴隷扱いしている極悪で非人道的な悪人」です。
金が無いからといって銀行から3億円を強奪することはどのような事情があっても許されませんね。労働基準法違反をしている企業(使用者)がやっていることは、対象と金額は違えど強盗と同じようなものです。労働者に本来支払わねばならない賃金をちょろまかし(=労働者から不当に金を奪っている)、副業禁止規定などを設定して生殺与奪権を握るなどして労働者に文句を言わせない(=刃物を突きつけて抵抗させない)。やってることは銀行強盗と何ら変わりません。
労基法を完全遵守させ、しない企業に罰を与える それでいいのではないか 「そんなことをしたらつぶれる会社が続出する」つぶれればいいのではないか 法を犯さないと存続できないならそれは存続できない企業ということだ 「今月資金繰りが苦しいから銀行強盗しよう」なんて企業が許されると思うか?
— AKHTYSSD (@AKHTYSSD) 2016年8月17日
銀行強盗まがいなことをする違法企業(ブラック企業)は、「まともな企業」とは口が裂けても言えないでしょう。「まともな企業」ならば、少なくとも従業員の給料は労基法を遵守してキチンと支払っているはずです。
違法企業(ブラック企業)との取引を打ち切ることは、違法企業(ブラック企業)を駆逐することに繋がる。
そんなわけで、(少なくとも2015~2016年あたりの)電通は「まともな企業」ではありません。テレビCM受注の電通、JRAが1か月指名停止 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)によれば、JRAの担当者は「書類送検されたという事実を知った時点で、入札の参加停止基準にのっとって粛々と対応した」と話しているそうですが、これは大変良い行動だと考えます。違法企業(ブラック企業)との取引を打ち切ることで、これ以上ブラック労働に加担することを防ぎ、違法企業(ブラック企業)に強烈な打撃を加え、違法企業(ブラック企業)を駆逐することに繋がるからです。
違法企業(ブラック企業)は、法律に反して従業員に支払う給料をケチり、それによってまともな会社よりも価格競争で優位に立ってしまっているはずです。これはテストで言えばカンニングです。法律違反する人(企業)の存在によって発生する不公平は是正されなければなりません。センター試験でカンニングをした人には相応の罰(例:点数が全部無効(0点)になる)が科されるように、労働基準法に違反した企業にも相応の罰が必要です。
JRAが放った一撃は「(期限付き)入札からの排除」というものですが、「ルールを守らない人を競争の土俵から排除する」ことは、考えてみればごく当たり前です。テストで不正行為をする人をテストから排除しなければ、割りを食うのは他のルールを守っている人ですから、普通は不正行為が確認されたところで一発レッドカードです。今回のJRAの対応はブラック企業を市場から駆逐することにつながる神対応であり、称賛に値するものであると考えます。
参考リンク