日本のシステムは失業リスクが高すぎる。生活保護の前段階の何かがあってもいいのではないか。
投稿日:2015年10月22日
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社会保障の盲点
- 現在の日本の社会保障は、安定した企業に就職しての終身雇用が前提になっている。この前提が大崩壊しているのに。
- 失業した時のセーフティネットが脆弱すぎる。一瞬にして奈落の底。これはひどい
- 生活保護を受けるとなると、車の保有問題に代表される様々な制限がかかる。雇用保険をもっと拡充するのが重要だと思う。
今の日本は失業した瞬間に奈落の底に落ちる。だからブラック企業がはびこる隙ができてしまう!
今の日本の社会保障システムは、老後への備えは曲がりなりにもある程度のものができています(若年世代に負担が重くのしかかるので早急に見直しが必要ですが)。しかし、勤労世代の失業への備えは、お世辞にも十分とはいえないと思います。生活保護に落ちる前に、失業者には失業手当が出ますが、金額・日数共に、最低限の水準でとどまっています。本人の貯金を切り崩せと言われればそれまでですが。
今となっては昔のことになってしまったリーマン・ショックとそれに伴う大不況。この時に、非正規雇用の人たちが失業手当をもらえなかったりして騒ぎになりましたが、次に大不況が来たらどうなるのか…。恐ろしや恐ろしや
ともあれ、勤労世代の社会保障は、会社勤め前提で出来ている面があまりにも大きいです。会社から切り離された地点で、どうしようもないとは言いませんが、かなり厳しいものであることは間違いありません。国家が意図的に「会社がどんなにブラックでもしがみつかなければならない」状況を作ってしまっています。だからブラック企業が居座ってしまっているのです。
ブラック企業を根絶するには、勤労世代の社会保障を作りなおして、会社への依存度を下げる方向での改革が有効だと思います。まあそれ以前に、サービス残業の取り締まりをもっとしっかりやらなければならないのはいうまでもありませんが。
ともあれ、生活保護はいわば「最後の砦」なので、その前にも何個か砦があっていいと思います。よくあるRPGでも、いきなりラスボス(生活保護)にはなりませんね。ラスボスの前にいくらかは前座のボス(失業手当など)が居るはずです。勤労世代の社会保障でも、ある程度前座のボスにあたる部分を増強した方がいいでしょう。