「ネット利用者も受信料を払え」という方針は流石に横暴すぎるのではないか。ユーザーにNHKを視聴するorしないの選択権を与え、視聴する人のみが受信料を払うシステムならまだ理解できるのだが。
投稿日:2016年09月17日
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「番組視聴者だけが受信料を払う」ならばまだ理解できるが、現在のNHK受信料システムは「テレビを設置したら皆受信料を払え」というものである。これをそのままインターネットに当てはめ、ネット利用者の全員から受信料を徴収するようなことがあってはならない。
- 「番組視聴者だけが受信料を払う」ならばまだ理解できる。番組を作るにはそれなりのカネがかかるから、視聴者からカネを取るシステムはアリだ。だが、NHKはテレビの受信料に関して、「テレビを設置したら(NHKを見ない人でも)受信料を払え」というシステムをとっている。ワンセグ(スマホ等)からも受信料を取ろうとして裁判になっているくらいだから、NHKの執念はなかなかのものだ。
- 現在の受信料システムをそのままインターネットに当てはめると、最悪の場合は「プロバイダ利用料金・携帯電話料金に受信料を上乗せ」という形で強制徴収を仕掛ける可能性もありえる。いくらなんでもこれはひどい。ネット配信でも受信料を徴収するというならば、せめてネット利用者に「NHKを視聴するorしない」の選択権を与え、見る人だけが受信料を払うシステムにするべきだろう。
NHKの受信料徴収の執念はすさまじい。だが「ネット利用者は全員受信料を払え」という理屈は許されない。
「ネット配信でも受信料を取る」といっても、NHKの視聴者だけが受信料を払うシステムであれば理解できます。月額課金の動画配信サービスと同様の感覚ですね。また、「災害時の報道などのためにどうしても全国民が見られるようにしなければならない」という部分があるというのであれば、その部分だけをユニバーサルサービスとし、ユニバーサルサービスの維持に必要な最小限の費用のみを税金として徴収するという手もあります(当然ながら暴走しないようにNHKを国民がチェックできる体制の整備が必要になりますが)。
しかし、今回のNHKの考えは、「ネット利用者からも受信料を徴収する」というものであるとも取れます。まさかインターネット利用者の全員がNHKのネット配信を見るというわけでもないでしょう。また、2016年現在、日本全国どこでも動画視聴に耐えうる高速インターネット環境を利用できるかといえばそういうわけでもなさそうです(光ファイバー回線がユニバーサルサービスとはなっていないので、採算が取れない地域では利用できないことも)。ADSLもブロードバンドではありますが、こちらは電話局からの距離が長くなればなるほど伝送損失が大きくなり、速度も低下することが知られています。
2016年地点では、NHKのネット配信を全国どこでも視聴可能な環境が整っているとは言い切れず、またインターネットを利用できる人の全員がNHKの番組をネット配信で見るわけでもありません。「ネット利用者は全員受信料を払え」と言うシステムはあまりにも横暴であり、断じて許されるものではありません。せめて「見る人だけが受信料を払う」という形式にするべきでしょう。
どうしてもネット配信で受信料徴収を画策するのならば、「ネットユーザーに選択権を与える」ことと、「NHKを国民がチェックし、問題があったらトップのクビを切れる制度の整備」が必要かもしれない。
ここまでネット配信でNHK受信料を徴収することに対する反対意見を述べてきましたが、「動画視聴者から料金を徴収する」システムそのものが問題というわけではありません。私もニコニコ動画のプレミアム会員なので、毎月会費を支払っています。NHKの受信料の問題点は、「番組を見ない人にも支払義務を課す」という一点です。すなわち、「NHKを見ないから受信料は払わない」ことが認められれば万事解決…とまでは行かずとも、少しはマシになります。
また、ネットからのNHK受信料徴収は、国民投票で経営委員を選ばせてからにしてほしい!(神田敏晶) – 個人 – Yahoo!ニュースにもあるように、公共放送とされるNHKを国民(視聴者)がチェックし、いざとなったら国民(視聴者)の意志でNHKのトップの首を挿し換えることが出来る制度を整備すれば、NHKも国民(視聴者)の方を向いて番組制作などを行うでしょう。
ともあれ、NHKがネット配信でも受信料を取るというのであれば、ユーザーに「NHKを見るor見ない」の選択権を与え、見る人だけが受信料を支払うシステムにすることは必須条件です。また、NHKがきちんと国民(視聴者)の方を向いて仕事をするように、国民(視聴者)にNHKのトップのクビを飛ばす権利を付与することも必要かもしれません。
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