労働基準法の徹底と強化も必要だが、「全ての使用者に対する労働時間を1分単位で把握することの義務付け」も必要だと思う。無賃残業(サービス残業)を粛清するために。
投稿日:2017年01月31日
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もくじ
- 労働時間の資料がなければ残業代の正確な計算など出来るはずがないし、いくらでも言い逃れができてしまう
- 人を雇う以上、労働基準法の遵守は最低限の義務。労働時間の資料は確実に保存させねばならない。
労働時間の資料がなければ残業代の正確な計算など出来るはずがないし、いくらでも言い逃れができてしまう
無賃残業(サービス残業)をこの世から消し去るためには、そもそも残業を全面禁止してしまうという手もあります。しかし、現在の日本の労働環境においては、まだ残業の全面禁止に踏み切るのは難しいといえるでしょう。しばらくは「例外」としての残業を限定的に認めざるを得ません。
ただ、無賃残業(サービス残業)はこの世から消し去らねばなりません。そもそも無賃残業(サービス残業)が発生する原因は、
- 残業時間がきちんと把握されていない
- 残業代の計算が正しく行われていない
- 残業代をちょろまかすことによるリスクが低すぎる
「疑わしきは罰せず」の大原則を崩してしまえば冤罪大発生でどうにもならなくなるので、ここを崩すことは許されません。となれば、残された道は「労働時間の資料(証拠)を確実に保存させる」ことだけです。容易に改ざんできず、なおかつ労働時間を正確に把握できる方法で測定した労働時間をきちんと保存させることが、無賃残業(サービス残業)駆逐のために必要なことです。
人を雇う以上、労働基準法の遵守は最低限の義務。労働時間の資料は確実に保存させねばならない。
勤務時間の把握は、どのような職場においても正確に行われなければなりません。電通クラスの大企業であろうと、町工場クラスの零細企業であろうとです。例外は認めません。正確な勤務時間の把握なくして、正確な残業代の支払いなど出来るはずがありませんから。
勤務記録の書き換え・改ざん、タイムカードを切らせてから残業させるなどの行為にも罰則を設け、残業代をちょろまかす抜け穴は徹底的に塞ぐ必要があります。正確な残業代を把握できるようなシステムを構築することも重要ですが、記録が長期間(10年くらい)きちんと管理保管されるようにすることも必要です。残業時間の正確な記録とそれの正しい保管によって労働者の残業時間は正確に把握され、無賃残業(サービス残業)が発生してもすぐさま証拠を押収して使用者を取り調べ、正しい残業代を支払わせることが可能になるはずです。
1分であろうと1日であろうと、無賃労働は無賃労働であり、等しく犯罪です。全ての使用者はどのような事情があろうと労働時間の記録を正しく取り、それをきちんと保管して残業代を正しく計算しなければなりません。人を雇う限り、労働基準法などの法律を遵守し、労働者に渡すべきものをきちんと渡すことは最低限の義務です。