問題があるならば、少なくとも死人が出る前に対処しなければならない。死人が出るまで放置するような姿勢には問題がある。
投稿日:2016年10月19日
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死人が出たならば、その問題はかなり悪化している。問題は本格的に悪化する前に対応を始め、最小の犠牲で解決しなければならない。
- 何らかの問題(例:いじめ(という名の犯罪)、ブラック企業、組体操など)があるならば、速やかに対処して犠牲者数を最小にするべきだ。問題をすぐに解決すれば、問題に苦しめられる人間が減るのは自明。問題によって消耗するはずだったエネルギーを消耗せずに済み、余ったエネルギーを他のことに使える。また、将来世代に押し付ける負の遺産も減らすことが出来る。
- すぐに問題に対処すれば後々のためにも有益なのに、実際には労働問題もいじめ問題も放置されることが多々ある。どちらも既に何人もの人が死んでしまっている。これは問題への対処が遅すぎたことの何よりの証である。死人が出た後の対処も大事ではあるが、犠牲者が出ることを予防することはより重要ではないか。
問題がそこにあるならば、きちんと対処せねばならない。対処しないから死人が出るのだ。
現在の日本には、様々な問題が横たわっています。労働基準法違反をさも当たり前のように行う「ブラック企業」。被害者をじわじわとなぶり殺しにする「いじめ(という名の犯罪)」。生徒が当然持つべき自由を不当に拘束する「部活問題」。労働安全衛生規則違反の疑いがある「組体操」。若者を保険料や税負担で苦しめ、将来への希望をも奪い去る「世代間格差の放置」。個人の自由を封じにかかる「同調圧力」。他にも様々な問題があります。
問題が目の前に現れたとき、そこから目を背けたくなるのは人間として仕方のないことです。この記事を読んでいる皆様も、学校で夏休みの宿題が出されたとき、しばらくはそれから目を背け、夏休みの終盤に慌てて仕上げた経験がある方もいるかと思います。しかし、労働問題やいじめ(という名の犯罪)等からは目を背けてはいけません。夏休みの宿題は出さなくても別に誰かが死ぬことはないはずですが、労働問題やいじめ(という名の犯罪)問題については、完全に人を殺せるくらい恐ろしい問題です。放置していたら、確実に誰かが殺されます。
労働問題は多岐にわたりますが、労働基準法違反なレベルの長時間労働や休日出勤、パワハラ等で人が死んでしまうことは、1991年・2016年の電通事件の例を見れば明らかです。「過労死」という単語もまた、労働問題が悪化すると人が死んでしまうことを物語っています。いじめ(という名の犯罪)問題もまた、2011年の大津いじめ事件の例からも分かるように、人を死に至らしめるほどの問題です。
負の遺産を残さないためにも、現在の我々の環境を改善するためにも、問題にはきちんと対処しなければならない。
このような問題は、確認次第速やかに対処するべきです。労働問題やいじめ問題という火災が発生したのであれば、すぐにでも消火して被害を最小限に抑えなければなりません。ある問題を解決するならば、問題がまだ小さいうちにさっさと対処したほうが少ないエネルギーで済むはずです。問題をすぐに解決すれば、解決に必要なエネルギーを抑えられ、犠牲者も最小で済みます。
労働問題やいじめ問題等に悩まされる人が減れば、それらの問題によって浪費されるエネルギーが減り、余ったエネルギーはもっと有意義なこと(休日をエンジョイすることも有意義)に使うことが出来ます。また、将来世代に先送りにする課題も減るので、問題を解決するメリットは現在生きている我々だけでなく、将来生まれてくる人類も享受することが出来ます。
過去に浪費したエネルギーは取り返せません。タイムマシンなき今、過去に起こしてしまった問題を取り消すことは不可能です。しかし、未来は我々の手によって変えることが出来ます。今こそ労働問題やいじめ問題、その他の人々を苦しめる問題に対処し、未来の休日をエンジョイするためのエネルギーを増やすべきなのです。死人が出るまで問題を先送りする姿勢は、今すぐに改善しなければなりません。