「やさしい日本語」作成支援ソフト「やんしす」
投稿日:2016年08月11日
最終更新日:
もくじ
- 「やんしす」の概要
- インストール方法
- 使い方
「やんしす」の概要
「やんしす」は、「やさしい日本語」作成支援ソフトです。外国人などを対象に日本語で情報を伝達する場合は「やさしい日本語」を使用することが有効なことがありますが、「やさしい日本語」の作成には様々なルールが有ります。また、難しい単語は簡単な単語に置き換える必要がありますが、そもそもどの単語が難しいのかがわからない場合もあります。「やんしす」を使用することで、文章を「やさしい日本語」に変換する労力を軽減することが出来ます。
インストール方法
まずはダウンロードページにアクセスし、ソフトをダウンロードしましょう。
当方では、「JRE同梱・インストーラなし」のタイプを使用します。ダウンロード完了後、ファイルを適当なフォルダに解凍しましょう。
「EJAdvisor3.exe」をダブルクリックして、ソフトを起動しましょう。
使い方
起動すると、こんな感じの画面になります。「やんしす」を使用して「やさしい日本語」の文章を作成する場合は、
- 変換前の文章(通常の日本語の文章)を「入力文」の欄に打ち込んで「評価」ボタンを押す。
- 出てきた警告に対処し、文を短くしたり単語を簡単なものに置き換えたりする。
- 警告が少ない文ができたら、「追加」ボタンを押して文章を「作成済みテキスト」の欄に転送する。
- 文章をファイルに書き出す場合は、「ファイル」→「名前をつけて保存」から、「作成済みテキスト」の欄にある文章を保存できる。
早速たくさんの警告が出ました。分析結果の欄で青文字ならば、その単語は使っても大丈夫です。ピンク・赤の文字の場合は、その単語は難しいので簡単なものに置き換えましょう。また、文章は適度に分割しましょう。
警告された部分について、多少手直ししました。固有名詞(今回の場合は福島第1原子力発電所)で警告が出た場合はそのまま放置してもいいかも知れません。その他のところはガリガリ修正していきます。受動態の文章を能動態に書き換え、難しいとされる単語を一部簡単なものに置き換えました。しかし、この文章はまだまだ簡単にしていく必要があります。
警告を(「福島第1原子力発電所」以外のところは)だいたい解消しました。文章を「やさしい日本語」に変換する過程で、一部の情報が欠落するのはやむを得ない部分もあります。本当に伝えたい事を簡潔に伝えることに主眼を置き、頑張って変換していきましょう。以下、変換結果です。(一文が画像とは異なりますが、下記の文章を変換結果とします。)
なお、「やさしい日本語」の作り方は、「やさしい日本語」の作り方にも掲載されていますので、実際に作成する場合は、こちらを参照することを強く勧めます。こちらのルールに従って更に修正を加えてみましょう。なお、下の例文にはありませんが、漢字には全て読み仮名が振られています。
[VIM] 2011年3月11日 午後2時46分に あったことです。 大きな地震が 起きました。 津波<とても高い波>が 福島第1原子力発電所を 壊しました。 これにより 大きな事故が 起きました。 [/VIM]文章を文節ごとに区切ったり、漢字には全て読み仮名を振ったりする必要があります。また、災害時によく使用される言葉や知っておいたほうが良い言葉(今回の例では「津波」)はそのまま使用し、<>を用いて言い換えを表記します。「やさしい日本語」を表記するルールはいろいろあるので、繰り返しになりますが詳細は「やさしい日本語」の作り方を参照してください。