日本にもそろそろ「結婚せずに子供を産み育てる」選択肢を追加すべき時が来ているのではないか。

最高裁判所で夫婦同姓の強制が合憲であるという判決がくだされたのは記憶に新しいと思います。「選択的」夫婦別姓なら選択権は個人にあるのですから姓を選ぶくらい個人の自由でいいじゃないかと思いますが、そもそも「結婚せずに子供を産み育てる」という選択肢を追加するという手もあるじゃないか、という話でもあります。

家族の形も多様化する時期。

  • 少子化問題を解決するためには、古い価値観に縛られているだけではいけない。結婚と子育てを切り離してもいいのではないか。
  • 日本において事実婚は少ないが、もはや婚姻届にこだわっている場合ではない。事実婚と法律婚の権利上の平等が必要。
  • 結婚せずに子育てするのはこれまで異端とされてきた面もあるが、家族の形が多様化してきている現在、新しい家族の形として受け入れる方向に向かわなければならない。
  • しかしそれ以上に求められるのは、多様な家族の形を受け入れる意識かもしれない。

事実婚は多様化する家族の形の一つ。

日本において「事実婚」は、「法律婚(婚姻届を出して法的に結婚を認めさせること)」と対立する概念であり、婚姻届を出さずに事実上結婚している状態です。法律婚ではないので戸籍の変化は発生せず、当然姓も変わらないので、夫婦別姓となります。そして、事実婚の夫婦の間に生まれた子供は、いわゆる「非嫡出子(婚外子)」になります。日本においては嫡出子と非嫡出子の扱いがまあ色々と異なり、一部は差別的であるとして法律が改正されたりもしました。

欧米で急上昇する「婚外子」の割合 出産はもはや「結婚した女性の特権」ではない? – 夕刊アメーバニュース 日本においては婚外子の割合は非常に少ない(2013年で2.23%)ですが、欧米諸国では婚外子の割合が上昇しているようです。ドイツでは34.5%、イギリスでは47.6%、フランスでは55.8%(独英は2012年、仏は2011年)とのこと。未婚のまま子供を産み育てる選択肢が社会に浸透していれば、結婚という形式に拘らず、子供を産み育てる人が増える可能性があるのです。

家族の多様化と価値観の変化

日本では、これまで「子供がほしいならまず結婚」の考え方が当たり前のようになっていて、婚外子は一部の例外的存在みたいな感じになっていました。しかし、現代はライフスタイルが多様化し、少子化も進行しました。いよいよ新しい家族の形を受け入れる方向に進む時が来ているのです。これまでの形式に拘るばかりでは、多様な価値観に対応できず、結果的に社会保障もまともに立ちゆかなくなるほど少子化が進展する可能性もないわけではなく、そうなってからでは手遅れなのです。

人にはそれぞれ「当たり前」の価値観があります。それは個人個人で違う部分も多々あるでしょう。それが当然です。人はそれぞれ違うのですから。そして、自分とは異なる価値観に触れた時に、それを頑なに拒絶するか、寛容で柔軟な思考を持てるか、ここが分かれ目になると思います。日本はこれまで前者だった部分もありますが、少しずつでも後者の方向にシフトできれば、現代社会に存在する様々な問題も少しは解決の方向に向かうのではないかと思う今日このごろです。

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