子供はどのような環境の家庭に生まれてくるかを選べない。だからどのような環境の家庭に生まれても大丈夫なように、セーフティネットを構築する必要がある。

社会保障には財源の問題がつきまといますが、せめて高校卒業まで(できれば大学卒業まで)の年代の子供はきちんと守れるようなセーフティネットが必要だと思います。

どのような家庭環境の子供でも、まともな生活ができてまともな教育を受けられるようにすることが必要なのではないか?

  • 当たり前のことだが、子供は自分の意志でどの家庭に生まれてくるかを選ぶことはできない。大金持ちの家に生まれてくるかもしれないし、毎日の食事にも難儀するような家庭に生まれてくるかもしれない。
  • どのような環境の家庭に生まれても、まともな生活ができて、まともな教育を受けられるようにすることは、未来ある子供に等しく挑戦の機会を与えることである。それが機会平等の保障ということだと思う。
  • 全世代対応型のセーフティネットはもちろん必要だと思う。だが、子供に対するセーフティネットは、もっと充実してもいいと思うし、もっと充実させる必要があるのではないかと思う。

高すぎる大学授業料。学ぶための金銭的ハードルは、果てしなく高い。

60年あまりの大学授業料の推移をグラフ化してみる(2015年)(最新) – ガベージニュースでも言われていますが、日本の大学は授業料が高騰しすぎです。国立でも年間53万円以上ですから、1ヶ月あたりに直すと、53万5,800円÷12=4万4,650円になります。学生本人がアルバイトで稼ごうとすると、時給1,000円と仮定して、授業料の支払いだけで月に44.65時間はアルバイトすることになります。実際にはここに教材費や生活費なども加わってくるので、大学に通う経済的ハードルは相当高いといえるでしょう。

さて、大学に通う費用を工面しようとしたら、まず思い浮かぶのが奨学金です。しかし、日本の奨学金は、貸与型であることが多く、奨学金といえば聞こえは良いですが、実質ただの借金です。給付型もなくはないですが(奨学金.net 返さなくていい給付型奨学金をくれる団体も参照)…なかなか難しいところです。

高すぎる大学授業料(とその他必要経費)と、貧弱な奨学金制度、厳しい経済情勢のトリプルパンチで、学ぶための金銭的ハードルは、果てしなく高いものになっています。奨学金も貸与型だと、就職の地点ですでにウン百万の借金を背負った状態になりかねません。親の収入によって、大学に通えるかどうかが大きく左右される時代になってしまったようです。。。

チャレンジする機会を等しく与えるためには、ある程度はセーフティネットを整備する必要がある。

「結果の平等」を目指すことも時には必要かもしれない件 – 希望の舎―キボウノイエ―でも語られていますが、資本主義社会においては、「機会の平等」が必要とされます。運動会で言えば、誰もが100メートル競走のスタートラインに立てるようにする必要がある、ということです。ズターとラインに立てなければ、競走に参加することさえできず、これは「機会の平等」が保障されていないということになります。

一方で、「機会の平等」を保つために、「結果の平等」もある程度は考慮しなければならない、と考えることもできます。「結果の平等」の考察は難しいですが、突き詰めると社会主義的な性格を帯びてくることもあります。頑張っても頑張らなくても給料は同じ、というような感じです。そのように考えていった結果「結果の平等」は非難の嵐に晒されますが、最低限の「結果の平等」は保障しなければならないのもまた事実であり、それがつまり生活保護などになります。誰もが最低限食事には困らないようにしよう(誰もが食事にありつける→最低限必要な結果の平等)、ということです。そして、最低限の「結果の平等」を保障することで、「機会の平等」もまた保障される(食事には困らない→競争のスタートラインに立てる)、と考えることもできます。

「結果の平等」が行き過ぎると、それこそ「超仕事がデキる人も超仕事ができない人も給料は同じ」になり、社会の活力を削いでしまいます。しかし、最低限の「結果の平等」を保障することで、「機会の平等」も保たれるのは事実だと思います。最低限の「結果の平等」の保障システムが、すなわち社会保障です。【iRONNA発】先進国で最悪レベル「子供の貧困」 なぜ豊かな日本で解決できないのか(1/4ページ) – 産経ニュースによると、日本の子供は6人に1人が「相対的に貧困」らしいです。子供に対する社会保障が貧弱であるために、最低限の結果の平等も担保できず、結果として機会の平等も担保できないとすれば、それは解決しなければならないでしょう。子どもたちに機会の平等を保障するためには、セーフティネットの充実が必要なのではないでしょうか。

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