2017年度になっても部活問題は残っている。加入強制、無休(無給)地獄、長時間練習などなど。これらを駆逐し、あるべき自由を取り戻す。
投稿日:2017年04月25日
最終更新日:
もくじ
- 新年度になっても続く部活問題
- 部活問題解決への動き
新年度になっても続く部活問題
2017年度になって1ヶ月が経とうとしていますが、部活問題に苦しむ人々の声が既にTwitterなどで上がってきています。
@EVLWyqRDoSiBpEe もっと恐ろしい事例①全員加入で途中転部はできても退部未加入はできない
— Mr.Peki-chan (@Mr_Peki_chan) 2017年4月22日
さらに恐ろしい事例②しかも人数調整で人気のある文化部(活動は週1)から不人気な運動部(無休日長時間練習)に強制的に回されて中途退部原則禁止
勤務校は部活全員強制加入なのだが、毎年(今年は特に)週1部活に人が殺到してくじ引きになる、そしてくじ外れた子は鬼部活に行かざるをえなくなる→そういう子が部活がきつく学業に支障が出ると教員に相談→逃げるな、3年間続けるという約束で入ったんだろうと教員から怒られる、の本校黄金パターン
— やすませて (@MohayaTaoretai) 2017年4月19日
生徒の全員部活加入で有名な岩手の #部活動守護 から将軍への報告
— 長沼豊 (@naganuma55) 2017年4月9日
全員加入の実態
中学校では基本みんな運動部的な風潮があるので、文化部はほとんどありません。文化部に入ると進路で不利になるというような暗黙の雰囲気もあるので、まず大多数は文句を言わずに運動部に入ります。
静岡の #部活動守護 さんから
— 長沼豊 (@naganuma55) 2017年4月9日
部活動強制参加が県内の多くで行われています。クラブ所属者は部活未所属が可能とされていますが、クラブにも部活にも所属しないことは許されていない学校もあります。#部活動改革2年目 #部活動改革将軍
ありえん!!
— 内田良/学校リスク研究所 (@RyoUchida_RIRIS) 2017年4月7日
部活指導の負担軽減や辞退を申し出た先生に、校長や教頭が、「小学校に異動したほうがいい」「教員やめたほうがいい」って。
こんなん話が各地から入ってくる。
せっかく部活動改革の気運が高まっているのに、学校内部では、そこにパワハラで蓋がされる。
悔しい、ホントに…
僕「本校の強制入部について、文科省もダメだと言っているのだから訴えられたら負けますよ」。校長「もちろんそんなことは分かっている」。
— 斉藤ひでみ (@kimamanigo0815) 2017年4月2日
!!!。訴えられたら負けるような不正義を、僕たちは続けているのか!?
今日の部活動引率。ガソリン代、駐車場代自腹。8時間以上やっても3000円の手当て。どっと疲れたのに収支はマイナス。この事実をほとんどの保護者は知らない。専門でない部活動引率で生徒の命を預かる。この引率をしなければ保護者からクレームがくるんだろう。やってられない。
— まる子?? (@zoesan3) 2017年4月1日
部活問題が未だ解決されていないことが感じられるツイート群です。さて、この記事において「部活問題」という単語は「部活動に関する諸問題の総称」という意味で使用していますが、部活動に関する諸問題を分解すると、
- 主に教員が苦しんでいる問題
- 部活動の顧問をすることを(勤務時間外に)強制される…法律(給特法)違反
- 休みを取れない(労基法で定める法定休日(週1日)さえ無い場合もあり)…法律(給特法・労基法)違反
- 専門的知識がない分野の部活動顧問を担当させられる
- 部活動に時間を食われて他のことができない
- 部活動関係の経費について自腹を切らされる
- 他
- 主に生徒が苦しんでいる問題
- 部活動への加入を強制される…学習指導要領違反
- 一度入ったら退部・転部が制限される…学習指導要領違反
- 休みを取れない(労基法で定める法定休日(週1日)さえ無い場合もあり)…学習指導要領及び旧文部省通達(1997年)違反
- 部活動に時間を食われて他のことができない
- 他
- その他
曲がりなりにも法治国家であるはず日本で、21世紀も5分の1が終わろうとしていると言うのに、今なお学校では法律や学習指導要領に反する行為がされ、教員と生徒を苦しめているのです。教員も生徒も、本来は定時には学校とおさらばして自分のやりたいこと(運動、文化活動、勉強etc.)をする、あるいは何もしない自由を持っているのに(法律・学習指導要領でも保障されているのに)、慣習や校則が法律・学習指導要領を無視して自由を侵害しています。そのような現状を一刻も早く是正しなければなりません。
部活問題解決への動き
もちろん、教員と生徒を日々苦しめている部活問題をなんとか解決すべく動き出している人もいます。Twitterなどでは現職の教員を含めて様々な立場の人が声を上げていますし、部活問題解決の動きをネットからリアルにも広げようという計画も既に走り出しています。
【レッドシールキャンペーン開始!】
— 部活問題対策プロジェクト (@BMTproject) 2017年2月20日
部活問題について語り合える仲間が欲しいと思っている先生はいませんか?
話題にはしづらいから、机にシールを貼って意思表示!「もしや君も…?」なんて展開で仲間と繋がるかもしれない。口コミで拡散希望!https://t.co/GAMMalVgeb pic.twitter.com/rusB7vIJfF
また、学習院大学教授の長沼豊氏は、部活問題の現状を把握して情報を発信し、また現状を改善するために「部活動改革将軍」を名乗り、各都道府県より「部活動守護」(各都道府県における部活動の現状を報告する)を募集しています(詳細は部活動改革のための「守護」 – 長沼豊のページを参照)。記事冒頭で紹介しているツイートの中にも、部活動守護から報告された情報があります。
12人目の #部活動守護 が就任しました。熊本です。
— 長沼豊 (@naganuma55) 2017年4月23日
現在、愛知、埼玉、静岡、福岡、大阪、岩手、群馬、富山、千葉、沖縄、岐阜、熊本の12名が活躍中です。
#部活動改革幕府
守護の詳しいお役目や応募方法はWEBで。https://t.co/Gv4IQD59Rb
現状を変えることは楽ではないかもしれませんが、部活問題という負の遺産を後世に引き継ぐような事態は避けねばなりません。どうせなら将来世代には部活問題が解決されて少し生きやすくなった社会を引き渡したいですし、部活問題を解決することは労働問題の解決にもつながってくるのではないかと思います。ブラック部活による洗脳が止まれば、ブラック企業に抵抗する人が増え、労働環境は改善されていくのではないでしょうか。部活問題は、今すぐにでも解決しなければならない問題なのです。