部活動はこれまで「ほどほどに楽しくやりたい人」と「全てを投げ打って勝ちに行く人」が同じフィールドで活動してきたが、これでは軋轢が生じて当たり前だ。

日本の学校で長らく続けられてきた「部活動」では、学校にもよりますが、「ほどほどに楽しくやりたい人」と「全てを投げ打って勝ちに行く人」が一緒くたにされてきたのではないでしょうか。しかし、これでは軋轢が生じて当然です。お互いに目指すものが違うのですから。

部活動は学校から切り離し、「ほどほどに楽しくやりたい人」と「全てを投げ打って勝ちに行く人」を別々にするべきである。

  • 「ほどほどに楽しくやりたい人」と「全てを投げ打って勝ちに行く人」を無理やり一緒のフィールドで活動させると、活動日数などの面で軋轢が生じる(たくさん休みを取りたいVSガンガンやりたい)。「全てを投げ打って勝ちに行く人」に合わせれば、「ほどほどに楽しくやりたい人」は休みを犠牲にする事になる。かと言って「ほどほどに楽しくやりたい人」に合わせると、「全てを投げ打って勝ちに行く人」は上を目指すことが難しくなる。
  • この問題を解決するおそらく唯一の方法は、「ほどほどに楽しくやりたい人」と「全てを投げ打って勝ちに行く人」を別々のフィールドで活動させることである。学校の部活動を廃止解体し、参加者の各々が好きなクラブチーム等を選べるようにすればよい。「ほどほどに楽しくやりたい人」向けの同好会と「全てを投げ打って勝ちに行く人」向けのガチチームの両方を作る必要がある(体を壊すことがないように活動日数等の規制は必要だが)。

自己都合で休むことを悪と捉える空気と、エンジョイ勢がガチ勢優位の無休チームへの参加を強制されることの恐ろしいアンチシナジー。

例えば何かスポーツをするとしましょう。スポーツをする人間は、ものすごく乱暴に分類すれば2種類にわけられます。一つは「ほどほどに運動して、たっぷり休みたい。大会?なにそれおいしいの?」という人間(エンジョイ勢)。もう一つは「ガッツリ練習して次の大会で絶対勝つぜ!!休日?プライベート?んなもんとっくの昔に捨てたったわ!!」という人間(ガチ勢)です。

そして、学校部活動では、大抵の場合エンジョイ勢とガチ勢が同じフィールドで同じスポーツをします。学校(地域)によっては生徒に対して部活動の加入義務を課すことがあり(学習指導要領違反)、生徒は強制的に何らかのスポーツをやらされる場合もあります(岩手県の中学校の99%が生徒に対して部活動への加入義務を課しているのは非常に有名です)。こうして、エンジョイ勢もガチ勢優位なことが多々ある学校部活動に強制投獄されます。

エンジョイ勢はガチ勢とともに無休での練習をさせられ、大会での勝利を要求されます。自分で部活を休もうと思っても、日本に渦巻く自己都合で休むことを悪と捉える空気により、休んだら次の日から白い目で見られることが確定してしまうため、滅多なことでは休めません。部活動強制加入システムと悪しき伝統・空気の恐ろしいアンチシナジーです。

ネタ解説

学校・ガチ勢生徒・BDK(部活だけ教員) 「速攻魔法発動!!『部活動強制加入システム!!』」
エンジョイ勢生徒・その他自由を愛する人々 「ファッ!?」
学校・ガチ勢生徒・BDK 「部活動強制加入システムは、学校に在籍する全ての生徒に対して部活動への加入義務を課すカードだ。このカードは帰宅部生徒がゼロになるまで何度でも発動し、発動した回数分だけ自由と休日を信奉する人々が発狂する!!」
学校・ガチ勢生徒・BDK 「まだまだ!特殊能力発動!!『社畜練兵』!!」
学校・ガチ勢生徒・BDK 「この能力が発動することにより、フィールドには自己都合による休暇の取得を悪と捉える空気が形成される。幽霊部員志望の生徒も定時帰宅を旨とする教員も、この空気の前では『休みとらせろ・定時で帰らせろ』なんて言えるはずがない!!」
学校・ガチ勢生徒・BDK 「もう一枚!!必殺技カード『全員顧問制』!!」
学校・ガチ勢生徒・BDK 「このカードは全ての教員に対して部活動顧問への就任を強制する。本人にどのような事情があろうと部活動顧問への就任を拒否することは誰にもできない!!」
エンジョイ勢生徒・その他自由を愛する人々 「…こいつらはヨシフ・スターリンもびっくりの残虐さだ!!アドルフ・ヒトラーさえ裸足で逃げ出すレベルだぜ!!いつか絶対こいつらを駆逐してやる!日本から一人残らず!!」
エンジョイ勢生徒・その他自由を愛する人々 「とりあえず労働基準監督署仕事しろ!!部活の顧問は教員の仕事じゃねえ!!臨検!!臨検!!臨検!!それから学習指導要領を守れ!!部活動はあくまでも『生徒が自主的に参加する』ものであって学校側に生徒の自由な放課後休日を奪う権限はないはずだ!!」

※流石にふざけすぎた気がしてきましたが、後悔も反省もしません。一応骨組みだけを抜き出せば2016年地点での真実になるように気をつけて制作したつもりです。元ネタとのズレがあるかもしれませんが、どうかお気になさらずに。

この問題を解決するためには、学校部活動を解体した上でエンジョイ勢とガチ勢の環境を分けなければならない。エンジョイ勢とガチ勢の相互不干渉(但し自由意志による移籍は可)を確立することが必要だ。

エンジョイ勢とガチ勢が同じフィールドでの活動を強制されることは、お互いのためにも良くありません。エンジョイ勢が好きなときに好きな様に活動し、ガッツリ休める環境。ガチ勢が記録を目指してガッツリ練習し、大会で上を目指せる環境。この両方を用意し、なおかつ各々がどのようにするかを自由に決定できる(「スポーツをしない」という選択肢も許される)必要があるのです。そのためには、学校部活動を廃止解体する必要があります。

学校部活動を廃止解体し、スポーツをしたい人は任意のスポーツクラブ等に入るようにします。エンジョイ勢はエンジョイ勢向けの、ガチ勢はガチ勢向けのチームに入るようにすれば、エンジョイ勢とガチ勢の相互不干渉は達成できるでしょう。もちろん本人の自由意志で、エンジョイ勢とガチ勢の鞍替え(チームの移籍)は出来るようにする必要がありますが。ともあれ、長きにわたって続いた学校部活動は、もう終わらなければならない時期です。エンジョイ勢とガチ勢の分離・相互不干渉を達成するためにも、部活問題を日本から永久に無くすためにも、学校部活動は廃止解体が必要なのです。

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