財務省提供の「財務大臣になって財政改革を進めよう」ゲームにびっくり仰天
投稿日:2016年05月08日
最終更新日:
もくじ
- ゲームの概要
- 私がプレイした結果
- 感想
ゲームの概要
財務大臣になって財政改革を進めよう :: ゲームコーナー :: 日本の財政を考えるでプレイするゲームでは、貴方が財務大臣として財政改革を行い、基礎的財政収支(税収と歳出(国債償還費以外)の差額と考えればだいたいあってる 詳細は財務省の解説ページ)の黒字化を目指します。このゲームをプレイするには、ブラウザにFlash Playerのプラグインが入っている必要があります。
初期状態(平成28(2016)年度予算)では、基礎的財政収支が5.7兆円の赤字になっています。プレイヤーができることは、
- 各種歳出(社会保障費・公共事業費などなど)の金額を操作する(増額・減額・据え置き 増減がある場合は3%,5%,10%,20%,30%から選択)
- 税制改革を行って増税or減税する
私がプレイした結果
というわけで、私もプレイしてみました。いじった項目は次のとおりです。歳出の部は以下
- 社会保障費 10%の減額
- 教育費 10%の増額
- 科学技術振興費 20%の増額
- 防衛費 10%の増額
- 中小企業対策費 10%の増額
結果、基礎的財政収支は0.0兆円となり、赤字の解消に成功しました。最も、国債を返済していくことを考慮すれば基礎的財政収支0.0兆円ではまだ足りないともいえます。税制改革のところで10%の増税を行えば、財政的にも余裕が持てますし、少しずつ政府債務残高を減らすことも可能になるでしょう。あるいは今回は私の趣味と思想で増額した教育費・科学技術振興費・防衛費・中小企業対策費を据え置きにすれば5%の増税でも基礎的財政収支には少し余裕ができるかもしれません。
感想
…基礎的財政収支の黒字化を成し遂げるには、社会保障費を大減額するか増税を実行するかのどちらかしかないようです。教育費を削減したら国立大学の授業料が倍増して奨学金(という名のローン)地獄にハマる学生が更に増えそうですし、防衛費を削減するのも国防の最前線にいる自衛官の皆様のことを考えれば可能な限り避けたいところです(私は1割増額しています)。中小企業対策費も、労働基準法の遵守を徹底し、最低賃金を引き上げるためには減らすのは避けたいところです。結局、社会保障費に手を付けないと大増税で基礎的財政収支の赤字を一気に片付けるしかありません。基礎的財政収支の赤字は国債の発行で補填することになるので、それだけ将来世代の負担を増やすことになってしまいます。
ともあれ、せっかく財務省が予算を投じて作成したゲームです。国家予算をムダにしないためにも、国民一人ひとりがこのゲームをプレイしてみて国家財政について考える機会にすることが求められているのかもしれません。まさかゲーム形式で国家財政について考える機会を提供して来るとは思いませんでした。財務大臣になって財政改革を進めよう :: ゲームコーナー :: 日本の財政を考える 関連記事→「財政を『自分事化』しましょう」――財務省が作成した中高生向け教材に「若者はとばっちり」「押し付けんな」と非難噴出